Category Archives: 教育

「いじめについて考える週」を持つ学校

「今週1週間はいじめについて考える週なの」高校生の友人(?)と言っていました.

「いじめについて考えるって、何をするの?」と私

「いじめがどんなに人を傷つけているかとか、いじめられている人がいたら、見ていないで止めに入らなくてはいけない」とか、いろいろクラスメートと話し合うらしい.」

「誰かがいじめられているのを見たことがある?
「もちろん」
「それで、あなたは止めに入ったの?」
「入ったけれど、いじめている生徒はまったくいじめている気持ちはなかったっていうのよね〜」

続けていうに、

「いじめがいけないことくらい、いまさら学校から言われなくてもわかっているし、見たら止めなくてはいけないこともわかるんだけど、友だち同士でふざけているようにも見えるし、いじめかどうかわからないことも多いのよ.それと、その日の気分にもよると思うんだ.」

あまりひどいいじめはなさそうな学校なのかしら、と思ってきいていると、彼女は

「イヤないじめがあったときにね、いじめている側がいじめているつもりがない、という言葉はこわいよ.相手の気持ちがわからないってことでしょ.そう人に「わかりなさい」と言ったってすぐにわかるようになれるわけないじゃない」

なるほど.彼女はいじめられたことがあるのかなぁ?とつい思ってしまいました.とてもかわいらしい、金髪でグリーンの目をした彼女.’ちょっと太めではありますが、愛らしいんですよ.

「どうしたらいいと思う?」という私の問いに、

「わからないわよ.たださ、高校って、人気グループが必ずあるのよ.運動ができる男子とか、モデルみたいな女子を中心にね.その人たちはちやほやされるから、そこに入れない人の気持ちはなかなかわからないかもねぇ.別にみんなと仲良くする必要もないし、話したい人と話していればいいんじゃないの」

ということでした.

そういえば、子供たちが小さい時の誕生会の掟(?)にこんなものがありましたっけ.

「誕生会を開く時にはクラスメート全員に声をかけるように.仲間はずれを作らないように」

もう、ちびまる子ちゃんのように大好きなお友だちだけを呼んでのお誕生会なんていうのは姿を消してしまったのでしょうか?

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アメリカの学力低下

経済悪化のため、教育にかける予算削減、子供の教育の責任は学校にあり、という親の無責任、「学ぶことを楽しいことに」という姿勢などから、子供たちの学力の低下に拍車がかかっている今日この頃です。どれもこれも、子供たちの学力低下に幾ばくか加担をしていることは間違いないだろうなぁ、といつも思います。

まず、予算削減のために学校閉鎖、運動のグラウンドなどのの売却、音楽、美術などの科目の削減、さらに教師の数も削減。給料も頭打ち、失業の可能性もあるとなったら、どれだけの人が教師になりたいと望むのでしょう? 組合に入っている教師は、どんなに質が悪くても首にはできないらしいのですが、そうなると、つらい想いをするのは子供たちですよね。

子供の教育は、生まれた時から始まるはず。教師のせいにしてすむものではないことくらい、親になる時に認識してぜひ、認識していただきたい。白いキャンパスに色をつける、と言われますが、その通り。足し算、読み書きを教えるのではなくても、教えてくれる人を尊敬し、きちんと座れて、話をきけて、まわりの人を思いやれる子供を育てることが教育の基本、それをしないで子供を学校に送り、あとも知りません、学校の責任です、では困りもの。

さらに、「学ぶことを楽しいことに」という姿勢で、どうも、子供たちに間違った印象を与えているように思うのですよ。日本でもゆとり教育、という言葉がはやりましたよね。でも、よーく考えると、人生は楽しいことばかりじゃありません。イヤなことも、つらいことも、我慢しなくてはならないこともたくさんあるんですよ。そういうことがあってもがんばれるように、教えていくのが実は、学校なのではないか、と思うことしきりです。

簡単なことにしないと子供たちがついてこない、というのはどこかおかしい。むずかしくても、それに挑戦して、できたときの喜び、達成感を感じた子供たちは、難しい課題を与えられてもがんばれるんですよね。

さ、どうしましょう。子供の教育、学校と家庭の二人三脚。そして、前にもまして親ががんばらなくてはならないのかもしれません。

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ハイスクールのパジャマデー

こちらの高校には、恐ろしくもパジャマデーというのがあります.どうしてあるのか、そのへんはよくわかりませんが...

この他にも、普段は、ジーンズなどをはいてくることを許可していないプライベートスクールも、ファンドレイジングのためにジーンズデーをもうけたりしていますが、それと同じ理由かもしれませんね.

それにしてもパジャマデーは、電車やバスで通勤する高校生には考えられない日なのです.

そう、その名のごとく、パジャマのような姿で学校に行くんです.友人のお嬢さんはパジャマのズボンに、Tシャツという姿で学校に出かけてきました.ヨーロッパ人である友人は、

「お墓の中の私の父が見たら、きっと卒倒すると思う」と言います.

私もはっきり言って、パジャマのような姿で学校に行くのにはあまり賛成ではないんです.ま、一月に1度とか1学期に1回くらいなので、目くじらを立てることはない、と子供が高校に行っていたときには思いましたけれどね.

だって、だらしないし、授業を受けるという緊張感(?)持てませんもの.何か、ダラダラしに学校に行くみたいで.いったい誰が考え出したのでしょう、パジャマデーなんて.けじめがつかないというか、気持ちの切り替えもできませんよね.やはり、学校とか、仕事場ってある程度、背筋がシャンとしていないとまずいような気がするのですが、どうでしょう?

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大卒の就職難で学生ローンが支払えない人、増加

景気の先行きが不安で、失業率が高いアメリカでは、大卒の就職もままならないのが現実です.

多額な学生ローンを組んでも、卒業してから、大企業に就職し、高給をとれば、学生ローンはすぐに返せるだろうと考えていた学生たちの目論みは見事に崩れ去っています.自分が想像していた初任給よりかなり低い額でも就職できただけラッキーという学生たち.就職はできないけれど、インターンシップというかたちで少しお給料をもらおうという学生たち、さらに借金を重ねて大学院に逃げ込む(?)学生たち、無給でインターンシップをがんばる(無給でも、自分の履歴書に書けるという利点があります)学生たち、いろいろです.

大学の学費は法外に高いアメリカですから、学生たちの抱えるローンの額もかなりなものです.何百万という借金を抱えて大学を卒業するのですから、彼らのストレス度の高さといったら想像を超えています.親が大学の学費を支払う人の方が少ないアメリカですからね.

友人の息子も、例に漏れず、就職ができずに今、いろいろ探しています.面接にアメリカ各地へ飛び回っているんです.数年前までは企業が飛行機代を払ってくれたと言いますが、今は自前のケースが多いとか.仕事がないのですから、料金は親持ちです.親も大変.

学生ローンが支払えなくなると大事なんです.自己破産を申請しても、学生ローンだけは追いかけてきます.これから逃れる術はないと言います.

しかしです.この経済の先行き不安から、「学生ローンを支払えないのは当たり前」なんていう声も聞こえてきているんです.開き直った方が勝ち〜、といった感じでしょうか? でも、こういう理論が通ったら、まじめにがんばって払っている人たちからだって不満の声が出てきますよね.そちらの不満はどうやって押さえるのでしょう? 

「家計を切り詰めてローンを支払っている私たちは馬鹿みたい」

そう思う人たちがいても不思議はないですよね...

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テロリスト、重装備の警官、恐怖

テロリストの攻撃を怖れるアメリカは空港を始めとして、電車の駅、人が集まる場所のセキュリティーのレベルをあげています.飛行機に乗るエアマーシャルの数を増加し、TVでは、駅の中を重装備した警官が歩く姿が映し出されています.マシンガンのようなものをむき出しにしている警官の姿には背筋がゾッとします.でも、これだけ広いアメリカですもの、全部をカバーするのはムリ.

私たちはこれから、ずっとこのように神経質に生活をし続けなくてはならないのでしょうか? ついつい、うしろをふりむきながら街を歩く日々が続くのでしょうか?

「不審者を見たらすぐに通報を」

不審者とういのはいったいどういう人? 飛行機のトイレに男女2人が入り、なかなか出てこなかったために不審だ、とファイタージェットがすぐに横についたそうですが、ま、この時期、トイレで何をしていたのか知りませんが長々と時間をすごしたお二人さんは確かに不審と思われても仕方がありませんね.冗談はともかく、人を疑って歩かなくてはいけない、ということは、自分も人から怪しい人、と思われないように行動しなくてはいけない? 普通にしていればいい? 肩が凝りますね.

幸い私のまわりには、9/11で被害にあった人はいません.だから、こんなことを言えるのかもしれません.家族が犠牲になっていたらまた、見方は違うかもしれませんし.

しかし、テロリストからの攻撃を怖れる前に、原因を取り除くことはもう無理なのか.理由を改善しなかったらいつまでも症状はよくならないどころか悪化するばかりだし、そういう中で生活して行く国民は恐怖で苛立ち、やさしい気持ちを失い、偏見がふくれあがっていくのではないかしら?

経済は悪化するし、どうにかしていかないと国際影響力の低下だって否めないアメリカ.この先、どういう国になっていくのか、傍観者ではいられない私です.

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原爆を落としたアメリカはどこまで事実を知ろうとしているのだろうか

原爆でどのような被害があったか、よりも、原爆を落としたことで戦争を終わらせた手段として価値があるものだ、という意見を持つアメリカ人がたくさんいます.原爆を落としていなかったらいつまで戦争が続いていたかもしれないし、それによる被害者はアメリカ、日本のどちらでも膨大な数にのぼっただろう、というのが理由付けです.

もしかしたら、そうかもしれない.しかし、原爆は軍事施設ではなく一般市民のもとに落とされた爆弾であることを、どこまでこの国民は把握しているのだろう、と疑問に思います.

Pearl Harbor での被害については大きく報道されますが、しかし、広島、長崎における被害はほとんど報道されません.ここは、日本側も唯一の被爆国としてもっともっとニュースを外に出していかなくてはいかないんですよ.ヒットラーのユダヤ人への迫害については本もたくさん読ませるし、今でもいろいろなところで取り上げられているというのに.

戦争の基本的なルールとして、軍事施設には攻撃をしてもよいけれど、一般市民は攻撃してはいけない、というのがありますよね.一応、真珠湾攻撃は軍艦をねらったもの.もちろん、戦争ですから、一般市民に被害がでないはずがありません.しかし、一般市民が住む住宅地をねらった攻撃ではありませんでした.(たまたま、開戦宣言が遅れた、という事実はいつまでも日本にとったら汚点になっていますが.)

これに対して、アメリカは東京大空襲を始め、広島、長崎を攻撃しているんですよね.これに対して、彼らはどういう意見があるのだろう?

いずれにしても戦争はしてはいけないもの、絶対に避けなくてはいけない、というのが私の信じるところですが、アメリカはいまだに戦争をし続けている... もちろん、他の国に手を差し伸べたい、という気持ちもそこにはたくさんあります.しかし、犠牲者は次から次へと出ています.アメリカ本土(ウーン、古い言い方ですね)は、家族が兵士として参戦している方達をのぞいて、のほほんと生活している人が多い.これでいいのだろうか? 「強いアメリカ」という観念にとらわれず「平和を守れるアメリカ」に変わっていかなくてはいけない、ととっても思います.

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一味違う、現代のアメリカンドリーム

友人にマリーンのリクルーターをしている男性がいます。彼は、ときによっては高校に話をしに行き、別のときには、ショッピングモール、ショッピングセンターで若者に話しかけて、マリーンがどういう役割を果たしているかなどを説明するのです。

年齢によっては本人だけではなく親(保護者)と話して承諾を得なくてはいけないこともあり、取られる時間はかなりなもののようです。たとえ、本人が「行きたい」と希望しても親が「いかせない」というケースも少なくないんですって。私も「ダメ」と言いそうですが。

この不況のおり、軍隊に志望する若者が多いかしら?と思うのですが、アフガン(撤退を表明しましたが)、イラクでの戦闘、死傷者のニュースを毎日のように聞いていますから、逆に減少しているのかもしれませんね。

リクルーターの彼が言います。

「高校中退、卒業している彼らと話していると、現実がわかっていない。就職もできずにモールをウロウロしているくらいなら、軍隊に入って教育をもらい、自分を鍛えた方がよいと思うのだけれど、そういうことは、今の若者は考えていないらしい。仕事もなくてどうする? と聞いても、『ラップを歌って有名になる』『ぼくはスポーツが得意だから、プロになって金持ちになる』と、夢のような返事ばっかり戻ってくる。ラップで有名になれる才能を持っているのは何百万人に一人くらい。スポーツが好きなら練習しているはず。現実が見えていないんだよね」

いわゆる、アメリカンドリームは血のにじむような努力をしてやっと自分がやりたい「夢」を勝ち取るものでしたよね。どうも今は、それが「夢」が「有名」と「金持ち」と連動してしまっているようです。それに、メディア、ソーシャルネットワークのおかげで、有名人の派手な生活が手に取るように見えますから、若者たちにはたまらないのかもしれません。

衝撃的なビデオをテレビ局に送れば、事件を起こせば一瞬の有名人になれる現代、アメリカンドリームの持つ意味が変わってくるのは仕方ないのかしら?

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アメリカの大学とアルコール

親元から離れて大学に入るのは、アメリカの子供たちにとったらとっても大きな人生の変化です。

住んでいる場所によりますが、免許証を取るまではつねに親が送り迎え。そういう点での自由はあまりありません。ところが、大学の寮に入ってしまったらあとは自分の責任で好き勝手なことがある程度できるわけですからね。羽を伸ばしてしまう子供がいても不思議ではありません。

そこで待っているのがアルコールと麻薬

日本の大学も少なからず問題はあるでしょうが、大学の中に寮があり、そこに住む学生が多いアメリカでは寝起きをともにしている友人とアルコールを楽しめる環境にありますからね。終電なんか気にすることないんですもの。今日は、どこそこのパーティー、明日は、誰の部屋で飲み会、なんて親としては考えるだけでゾッとします。何のために学費を払っているのかしら〜、なんてね。

友達に誘われて、飲んでみたくて、雰囲気にのまれて、などいろいろ理由はあるでしょうが、つい飲み過ぎて授業に出なくて単位をもらえなかったり、騒ぎを起こして警察に通報されたりという問題は後を絶ちません。さらには、謹慎処分、放校、そんな学生の話を何人も聞いたことがあります。

自分の子供が行きたい、という大学がどれくらいの「パーティースクール」なのかを調べることは必要なのかもしれません。もっとも、どこの大学に行っても飲まない子は飲まないし、飲む子は飲むのですが、それでも、まわりの友人の大多数が飲み明かしている中、自分は「飲みません」「今日は、これくらいにしておくよ」「もう、飲めない」と突っぱねるのはなかなかむずかしいこと。親も心配ですが、子供たちも、それなりにむずかしい毎日を送っているのかもしれませんね。

大学のランキングなどで、「パーティースクール」のランキングも見られますし、在学している人、近辺の人たちに聞くとわかります。

アルコールの危険性などは家できちんと話しておくのが一番。あとは大学に入った子供たちとのコミュニケーションかもしれませんね。一挙一動が見えるわけはなく、頼れるのは親子間の信頼関係とコミュニケーション。それがあれば大丈夫、と思いたいです。

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試合に勝ったらおこづかい、それも1000ドル?

テストでよい成績を取ったら100ドル。
学期末にAをとったら200ドル、Bだったら100ドル、と、成績をお金で釣る親はどこにもいますよね。
報酬が目の前にぶら下がったらがんばろうとするのは子供も大人も同じかもしれませんが、しかし、勉強は誰のためかを教えなくてはならないのに、まるで親を喜ばせるために勉強している、と子供が勘違いしたらどうするのかしら?

同じように、確か、ニューヨーク州では数年前に、子供を予防接種に連れてきた親に現金報酬を渡す、渡さない、でもめていたのを思い出しました。子供に予防接種を受けさせるのは親の当たり前の義務、と考えている私には、まさしく「あいた口がふさがらない」といった感じでしたね。

金銭報酬を渡しても、それで予防接種を受ける子供が増え、病気にかかる子供の数が減少すれば、メデタシ、メデタシ、なのかなぁ?

さすがにこの問題はけんけんがくがくともめていました。そのうちに話が立ち消え、というより他に大きな話題が次から次へと報道されていくので人々の頭から薄れていった、という方が正しいのですが、どうなったのやら、わかりません。

今日、こんな話を聞きました。高校生だと思うのですが、彼が、大学生に試合で勝ったら、1000ドル渡す、と親が子供に言ったそうです。いったい、勝つことにどうしてそんな、価値を見いだすのか理解しかねますし、さらに、どうして、そこにお金が絡むのでしょう?

スポーツというのはやっている本人が「勝ちたい」「負けたくない」と思うからがんばるのだって、「お金がもらえるから」というのでは、どこか人格が歪む、というか、この先自分のためにがんばれる人間に育っていけるのか、皆さん、どう思います?



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